エゾヤマザクラ通信
北海道フィンランド協会の皆様、お元気ですか?
コロナ緊急事態でたいへんなときですが、当協会に少し明るい話題がありましたのでご紹介させていただきます。気持ちを明るく持って、コロナ禍を乗り切りましょう!
ほんとうに自然は人間のご都合などにはまったく頓着しません。いつもの年と同じく季節は移ろい、北海道にも桜の季節がやってきました。
桜と言えば、当協会も友好100周年記念事業として「エゾヤマザクラ移植事業」を進行中です。この2月に井口名誉顧問が訪フィンし、フィンランドに送ったエゾヤマザクラの種の状態を確認してきてくれましたので、ご報告させていただきます。
さて、オーロラにも掲載されているのでご存じと思いますが、現在、エゾヤマザクラの種は北海道を離れ、検疫も通過してフィンランド東部のムスティラ樹木園に昨年春に到着しました。
樹木園では、長期間保存されて痛んでしまった種をふるい分け、元気な種だけを選別してこの冬は外の土の中で冬眠させていましたが、名誉顧問がこの春に訪れたときには「芽が出ていた」そうです!写真をご覧ください!!
樹木園の担当者によると、発芽さえすれば、その年のうちには丈20センチ程度に成長し、さらに次の年の秋までには丈1メートル程度にまでなるとのことです。
とすると、あと数年で植え付け適期に育ちそうですので、フィンランド各地で北海道生まれのエゾヤマザクラが楽しめる日が近いようです。すでにラハティ市へは種を寄贈しており、ヘルシンキ市桜公園からは移植のオファーも来ていますから、協会としてもフィンランド側と連絡を取りあって移植祭の準備にかからなければなりません。
そのときは、会員の皆様も是非、一株株主となって植樹祭にご参加をお願いいたします。
北海道フィンランド協会専務理事 柴田哲史